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人とか機械とか

デジタルガジェットやコンピュータについてのブログです。

【ネタバレ注意】 #艦これアニメ 不評意見の原因はシリアス・詰め込み・視聴環境にある?

※当ブログはIT・ガジェットを話題にする方針ですが、この記事はアニメの話題なのですが、多少そのIT系の要素もあるので、ここに書くことにしました。

自分が視聴していて直感的に気になるのは2割くらいで、おおむね肯定できて楽しめているのですが、なんかいろんな掲示板やSNSの反応を見ていると、7割8割気になるみたいな人の大きな嘆き声が聞こえるのが不思議&心配だったので、あれこれ考えた記事です。

自分の艦これアニメ関係の所感【随時更新】 - Togetterまとめ

アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」公式サイト

  1. シリアス

    1-1. 初音ミクを「楽器」と見なすか、それとも「キャラクター」と見て感情移入するか、の違いによって生じる軋轢問題に少し似ている。

    1-2. ゲーム内でもっと緊張感の演出ができなかったか

  2. 詰め込み

  3. 視聴環境

    3-1. 繰り返し視聴できない

  4. まとめ

シリアス

 アニメ内で表現されていることを丁寧に拾っていけば、いちおう話の筋は通っているとは思います。でもシリアスをやりたいならファーストガンダムみたいに、1話のOPのナレーションを毎回流すなどして「これは戦争なんだ!」っていう印象付け・再確認を促すようなのものはもう少し必要かな、と思う。

艦娘轟沈のリスクを負ってでも戦わなければならないほどには追い詰められてる状況が背景にあるように見える。だからいつまでも凹んでいられないし作戦を続行しなければならない。それは2話のスポ根のときも、4話の金剛型による吹雪への荒治療も同じで、長門の発言を見ていると一貫している。吹雪が戦力内にカウントされているからこそなおさら。

1話の冒頭ナレーションしかないから忘れかけているけども、制海権とられて世紀末状態だから、取り返すために人類(各鎮守府と提督)が必死になっている、という背景と受け取ればよいのだろう。 だけども、その割には生活のリッチさとか、緊張感の薄さとの整合性がイマイチよくわからないけども、「提督・司令官の命令に忠実に従い勇敢に戦います。だって私は艦娘だから」というような性格付けによるものなのかな、「軍艦の擬人化」という観点では。3話の赤城の話のように。

例えるなら、赤紙で召集されたのでなく、志願兵、みたいな意識の高さの違い。そしてそこからくる盲信による恐怖の薄さ、みたいな感じ?脳筋で単純。やわらかくいえば「健気」か。実際の戦時中にもそういう系の人もいただろうし・・。それはそれで静かな狂気を感じるが、それはアルペジオの「アドミラリティコード」の設定と同じ感じ。船だし。苦しくったって悲しくったって海の中では兵器なの。

初音ミクを「楽器」と見なすか、それとも「キャラクター」と見て感情移入するか、の違いによって生じる軋轢問題に少し似ている。

 私は艦これは世間では主に「キャラクター」として流行ったのだと認識しています。だから史実上の兵器としての側面は二の次三の次なんですよね、多くの「顧客が本当に必要だったもの」としては。そもそもミリタリー単体なんてマイナーな趣味だし。かくいう私も名前を聞いて昔の軍艦を思い浮かべられるものって大和しかなかった。綾波はレイだし、長門はうまく言語化できないし。海自の護衛艦は見たことあったり横田基地行ったりはしますが。そりゃあもちろん、キャラクター要素、ミリタリ要素、史実要素、それぞれを受け取ることのできる顧客もいるでしょう。けど数は少ない方でしょう。

 もちろん、興味を持って史実を調べたり大和ミュージアム行ってきたりする人(わたしです)も生み出しているけど、「艦これ」と「史実」は、関連性はあれども全く別物なんですよね。たとえばアニメの「サッカー翼」に憧れた少年がサッカー選手になって、誰にもパス回しせずワンマンドリブルで突進する!とかやってたら選手失格なわけで。

いま第二次世界大戦について残っているものというのは基本的にお墓なわけでして、しかも実在する人物が関わっていて、その遺族もいらっしゃるわけで。そんなところで萌え絵馬みたいなの飾ったり、はしゃいだりすんなよ、と口酸っぱく釘刺されるのは当然のこと。区別をつけなければならない。アニメやゲームでなく現実なわけで、シリアスなわけです。

夏に、陸奥の主砲が置いてあったりするので有名な江田島兵学校に見学に行ったのですが。入り口にドレスコードの注意書きの看板がありました。なぜかというと色々お墓もあれば遺品もあるわけで。講堂の正面入り口からは天皇しか入れないそうです。そういうレベルの場所。そんなにおちゃらける場所ではないから。実際、チャラい格好したニーチャンが苦言を呈されていました。

なんだけど、「運用された実装」がその兵器や史実の側面をちょっとばかし色濃いめに出しちゃったかな、っていうところが火種のひとつになっているのかなと思われます。ミリタリー・史実要素も受け取れている顧客であればこの辺は火種となりにくいと思いますが、前述の通り数は少ない(と思う)。

これは、運営がどうしても外せなかった、艦これで表現したかった本懐なのかと思います。どこかのインタビューでも、「昔に軍艦がいて沈没しちゃって悲しいというのを伝えたかった」というようなのを見たので。 運営側が「顧客が求めているもの」を正確に把握していたかどうかわかりませんが。その辺は。

ゲーム内でもっと緊張感の演出ができなかったか

 ゲームでの艦これの出撃なら大破進撃しなければ轟沈しないしヌルい設定なわけで、史実の緊張感が全くない。イベント最深部なんかはダメコン駆使したり時間がかかったり大変なようですが。私は最深部に行くだけの時間と気力が無いですが。

思うに、そういう本懐なのであれば、ゲーム中にもう少し緊張感を取り入れれば良かったのかも知れません。開発リソースやお金出す人の稟議などの関係でやりたかったけどできなかった、のかも知れませんが。

いまからアニメ3話のような、小破もしてないのに一撃轟沈システムを導入されたら・・・(震え)といった心配Tweetも見かけましたが、さすがにそれはヤバイと思いますが、たとえばレイクライシスというシューティングゲームには、敵にハッキングされ占領されている割合を示す「侵食率」のパーセンテージが常に表示されて、敵を撃ちもらすと増えていき、100%になると即ゲームオーバーになります。 ロボで戦うアーマードコアVではオンライン対戦ができ、シミュレーションゲーム要素が導入されました。領地システムといい、敵プレイヤーが領地を奪いに来たら迎撃しないと取られてしまったり、あとは迎撃システムを設置するとかできます。 そういったようなゲームに上手く織り込んでの緊張感の演出はできたんじゃないかなと思います。PS Vita版ではシミュレーション要素を増やすという話もあるので、ワンチャンあるのかも知れません。

だけどもゲームにおいては「ケッコンカッコカリ」とかボイス追加やイラスト追加とか、萌え方向一辺倒に拡大しすぎて、史実や緊張感要素の表現が弱くなってしまった。増加しつづけるユーザーに対しても"そういうもの"、有体に言えば「メカコスプレ美少女動物園のソフトなエロゲーと印象を与えて受け入れられて行った。DMMゲームのユーザー登録がそもそも18歳以上です。そもそもAVで有名なDMMですし・・、そう受け止められるのが自然でしょう。

詰め込み

 もうひとつの火種が、詰め込みすぎによる分かりにくさ、薄く感じてしまう印象の悪さ。これはミリタリー・史実要素を受け取れているかどうかは無関係の別問題。感覚的な想像ですが、ひとつのアニメの話を何度も繰り返しじっくり見る人ってあんまり居ないと思います。1度だけみての印象で判断を下してると思う。それに、そんなにガッツリ集中して見ているとも限らない。普通にリラックスして見ていたら、そりゃあ聞き漏らすセリフや、目をそらしていて見逃してしまう細かい映像表現なんかも出てくるでしょう。にんげんだもの。

13話しかないのに、キャラクターは100人以上おり、人気どころに絞ってもかなりの数に上りますから、高密度に情報が詰め込まれているので、たとえば「キャラクターの悲しいという感情」を表現するのに、本来はもっと尺を使わなければならないところを、短いセリフや細かい映像表現を少ない回数だけで表現を済ませてしまうことになります。このため、それが見過ごされてしまうと致命的になってしまい、印象が大きく変わってしまう。しかも、たとえ見逃されなかったとしても、回数や時間が少ないために「印象付け」が薄くなってしまう。薄情に見える。人間の感情に強く印象付けるには、時間と回数が必要らしい。

だから、録画を繰り返し見ることによってそれをフォローすることはできるっちゃできるだろう。僕はそうしているけど、そんな人あまり居ないだろう。だから問題なわけで。

ソフトウェアのUI設計におけるフールプルーフに類似性があるような気がします。ヘルプに書いたのに読まずに文句言ってくるとか・・。

視聴環境

 現代は映像作品の視聴環境も多様化しました。艦これアニメはネットでも配信していて、ケータイでも見られるようです(私は見たこと無いですが)。ケータイなんて画面が小さいので没入感(集中度)がとても低い。目もそらしてしまいやすいし、そもそも小さいから細かい表現が見えない。ニコ生やDMM.comでも配信していますが、TVよりも画質が悪いし、インターネット接続回線の品質によってはカクついたりして視聴が阻害されます。

たとえば映画館であれば視聴環境がほぼ一定なので、表現の仕方もやりやすいと思うし、受け取る側の再生装置に生じる誤差、エラーレートも低くすることができる。「作者の意図した表現をできるだけ正確に視聴者へ届ける・受け取る」という視点。写真家やモデルがグラビア写真集の色乗りや紙質を気にしたりするわけで。

「機種が増えすぎて対応に困る」という問題は、スマホアプリ開発者だけのものではなくなっているわけなのかも知れません。映像や音楽といったコンテンツ配信者にも関わっている。電子書籍も同じか。物理書籍であれば必ず見開きで2ページが目に入りますが、電子書籍は設定や画面の大きさによっては1ページずつしか表示できない。2ページを横断して大きく表現してあるページが破綻・見づらくなる。ディスプレイのサイズもppiもマチマチだ。物理書籍ならサイズは必ず一定なのに。

放送情報 ONAIRアニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」公式サイト

ちなみに艦これゲームのユーザー登録は250万人います。アニメ視聴している人がすべてゲームプレイしているとも限りません。ですが、ゲームプレイしている人というのは、少なくともインターネット接続環境があるわけなので、その環境からアニメ視聴も可能ですし、掲示板へ文句を書き込む導線も持っていることになります。とはいえ掲示板やSNSというのはROMがほとんどで、書き込む人はとても少ない、というのもあります。

人工カバー率はテレビのほうが圧倒的に多いですが、実際の視聴がどのように行われているか、、まではちょっとアンケートとか無いとわかりませんが。

ネット配信でなく、テレビ視聴環境でも色々あります。従来のイメージの据え置き大画面テレビ以外でも、ケータイのワンセグ/フルセグ、パソコンに接続するワンセグ/フルセグチューナーなんかもあります。

繰り返し視聴できない

 TV放映であればレコーダーで録画しておけば全話をいつでも繰り返し見ることが可能ですが、ネット配信はたいてい1話と、最新話1週間だけが無料で、ほかは有料行きになってしまいます。振り返ったり繰り返し見ないと難しい密度の作品なのに、そもそも振り返りようがないのです。まあ課金すればいいんだけども、そんな人あんまりいないと思う。

艦隊これくしょん -艦これ- [最新話無料] - ニコニコチャンネル:アニメ

艦隊これくしょん -艦これ- | ドコモdアニメストア

作品一覧ページ » アニメ見放題 アニメパス

DMM.com [艦隊これくしょん -艦これ-特集] アニメ動画

DMMは1週間しないうちに最新話が有料になってるみたい・・?

まとめ

 以上のように、悪条件が重なってしまって悪印象を与えてしまい、一部から炎上・悪評につながっているのかな?と思いました。好評も見かけますが、悪い話のほうが多く見かけるような・・、観測範囲の問題かも。

この状況をフォローするのであれば、インターネット配信での過去回アーカイブの有料化をもうすこし延長すればいいのではないだろうか。少しでも繰り返し視聴できる視聴者と機会の数を増やすことが、状況の改善になるのではないだろうか。 仮に「美少女動物園」であれば、視聴環境はあまり問題にならなかったと思います。ユルく1度だけ見ても満足が得られるわけで。

ちなみに僕の視聴環境は、デスクトップに27インチディスプレイです。ディスプレイから1メートルくらいの距離からnasneあるいはHDDレコーダから見ているので、没入度は高いです。あとヘッドホン。

声優や作画はがんばっているのに脚本構成がイマイチ。それは、

「現場の兵士は優秀なのに上層部が無能」という史実の状況を再現しているのでしょうか?!(邪推)