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空想未来記憶装置

不揮発で、100ギガ〜テラバイト級のサイズが達成でき、DDR3くらい以上の帯域(20GB/s)があれば、メインメモリとストレージの両方を兼ね備える夢のような記憶装置になる。PCも小型化し、消費電力も小さくなる。
(チップサイズ、寿命、消費電力もそれなりだと仮定して)

ハードウェアが単純化されることでソフトウェア(OS)も単純になってバグも減り、信頼性も向上し、セキュリティリスクも減る。「I/Oは遅い」という、コンピュータ有史以来存在していた物理的制約が覆る事になり、今とは比較にならない操作レスポンスの体験ができる。

「Storageからメモリへロードする」という作業自体が不要となる。従来で云う「Storageにインストールされたプログラム」とは、もはや「メインメモリにロード済みのコード」と同義である。

プログラムを実行する際には、temporalなデータを扱う領域のみを必要とする。メモリをパーティショニングし、「temporal領域」と「storage領域」みたいに分けることになるだろうか。

デフラグが不要になる(これはSSDと同じ)。NTFSとかのフォーマットは必要かも。
シャットダウンと節電モードとの間に、本当に違いがなくなる。オンとオフしかなくなるだろう。家電のようにいつでも、一瞬でオン、一瞬でオフができる。


エラーが起きたらどうなるか?
PCをシャットダウンしてもメモリが消えないので、作業途中のデータでも救出できるかもしれない。しかしエラーから抜ける(リセット)にはどうしたらいいんだろうか。temporal領域の強制クリアが必要だろうか。


周辺機器のDMAがバグって、Storage領域を上書きしちゃうとかいう可能性もあるよなあ。それは新たな脆弱性になるかも。Storage領域はDMAライトアクセス不可にするメカニズムが必要かも。バーチャルストアみたいな感じ。

あと、temporal領域と地続きでstorage領域があるわけなので、なんかfor文間違えるとそのままStorageがパァになるとかいう可能性もある。なんか、アドレス空間を分けたほうがいいのかも知れない。CPU側のアドレス空間アーキテクチャにも修正が必要そう。MMUの修正が。


プログラマの負担が減る。開発工数が減る。開発費が安くなる。

その代わり、HDDやSSDメーカーは倒産するかも。たぶん、HDD,SSDはバックアップや、データ受け渡し用途でしか使われなくなる。多層化していった「記憶装置のピラミッド構造」は、わずか3層になる。(メモリ、CPU内キャッシュ、CPU汎用レジスタ


その昔、ギガバイトのi-RAMというデバイスがあった。それが近い。