ボーカロイドはなぜ批判されるか
http://d.hatena.ne.jp/amamako/20110630/1309405686
阿片窟で初音ミクを愛でる阿片中毒者たち
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20071109/p1
エヴァンゲリオンをdisる富野監督的なものを感じる。
曲をつくる → 歌手にお願いする → スタジオを借りる → レーベルに頭を下げる → TV局に頭を下げる →
という製作工程が、
曲をつくる → 初音ミクにお願いする → 動画サイトにアップする
というように、かなり省略できるのも特徴。
初音ミクが超えたのは科学の限界だけじゃなくて、人間の効率の限界かもしれない。
「それは手間じゃなくて必要なステップなんだよバカヤロウ」という主張も理解できる。
たとえば、コンビニで並ぶ弁当は機械によって作られてパッケージされていて、なんかどうしても「温かみ」というか「人情」を感じられないのだが、その点、オリジン弁当や牛丼屋であれば、ラストワンマイルの最終的には人間の手によって盛り付けられているぶん、その温かみを感じ取ることができる。まあレシピどおりに作ってるんだから一緒だろうし、錯覚なんだけどさ。吉野家が自動券売機にしないのは、お客さんとのコミュニケーションを大事にしたいから。
昔は不良少年が拳で語り合っていたのかも知れないけども、現代は暴力の程度を知らないのか、凶器であっというまに殺してしまったりする。裏サイトでチマチマイジメたりする。昔の戦争が肉弾戦だったのが、電子戦に移り変わっていったような感じ。
だから、ガンダムにミノフスキー粒子は必須なのだ。戦争は肉体的であるべきという主張のために。でもアメリカ軍の兵士が地球の裏側を飛ぶ無人機を遠隔操作してミサイル落としてる現実がNHKで特集されてたけど。
鈍る皮膚感覚。僕を忘れないでよ。
機械の介在
現代に機械が介在してない音楽はないだろう。ボーカルはAutoTuneでピッチ補正してるし、デジタル化して録音してる時点で機械的だ。音楽をわざわざ劣化させて音質を犠牲にして、効率性を得ている。
ただひたすら機械が嫌いな人は、なんか生理的バイアスがかかってるだけだと思う。「音楽は生演奏しか聴かない」というのであれば、その主張は筋が通っていると言える。
効率のいい道具を使いこなせないと時代遅れになる
という見方もできる。
それはプログラマーやってると似た事例があって、便利な道具が日々作られていくので、開発作業自体もドンドン効率化できるんだけど、ぜんぜん改善しようとしない人もいる。
音楽とシステム開発とを同じ土俵に置くのは、経済的には正解かもしれないけど、感情的・芸術的には正解とは限らない。音楽を商売にしている以上、効率が要求され、期限が設定される。
でもエンヤは曲をつくるのに何ヶ月も何年もかける。音楽だけで生計を立てているのかどうかは知らないけども・・。