ドリームクラブのスタンス
ラジオドリームクラブ
インターネットラジオステーション<音泉>
ラジオはほぼ全部聴いている(はず)んだけど、水橋さんのセリフは時々ヒヤヒヤする発言がある。
(円環の理とは関係ない意味で)
ノノノの情報が初出になったとき、「こういっちゃなんだけど、オタ受けしそう」と発言した。
遠慮がちではあるが、言うことは言った。それをディレクターの方が編集でカットしなかったというのもポイントである。
椎名へきるさんへの質問で「あなたは、正直こんな仕事を請けて後悔していますか?」というのもあった。
最新回の62回目では公開録音だったんだけど、参加者たちへ問いかける質問で「ピュアの力で発電できますか?」だった。挙げれば枚挙にいとまがない。
つまり、これら発言には「ギャルゲーなんて言うものは、ちょっとバカバカしいことだよね」
という、ドリームエックスクリエイト代表からの自嘲的なメッセージと受け取ることができる。
ドリームエックスクリエイト代表 近影
http://japan.gamespot.com/image/l/story_image/2042/20421130/AI/dcclive201006.jpg
だがそれがいい。
自分は萌えやギャルゲーに100%没頭することができない。高校生くらいまではできたけど。
常にどこか虚しさがつきまとう。俺何やってるんだろう的な。昔の失敗とか思い出す。
N・H・Kにようこそ!とかヨイコノミライとか見てると心が痛くなる。ラブやんとか。
自分のニーズすんごくジャストフィットしてるコンテンツだなあーと思う。運命の出会い的な。肉付きがいいし。
初回作のドリームクラブで、バッドエンディングで男性スタッフの歌唱があるのだが、次回作のドリームクラブZEROではさらに増えていた。ふつうギャルゲーに男声はあまり入っていないもので、ましてやこういう「気持ち悪い男声」を押し出して使うのって一般的なギャルゲーにおける暗黙のタブーだと考えられているはず。
ゲームの中にはいわゆる音ゲーがあり、キャラクターが歌う歌にあわせて音符を叩くんだけど、その効果音にもオタ芸の掛け声がある。
ホストガールの理保の持ち歌「絶対アイドル宣言」の歌詞「完璧な天使演じてみんなの期待答えちゃいます」というのは、それはアイドルの暗黙の了解の姿勢であるにも関わらず、敢えて自己言及しているところにも、それを感じる。
ドリームクラブZEROの発売が1ヶ月延期したんだけど、そのお詫び動画があるのだが、そこでスタッフの女性がキャラクターの抱き枕カバーをかぶって渋谷の通りを歩いたり、グランドキャニオンを歩いたりするのもバカバカしさの最たるものだと思う。
決定的なのがドリームクラブZEROのテーマソング「Pure色100萬$☆」の歌詞
「ピュアパワー 笑っちゃうよね(笑)」という歌詞が、まさに自嘲そのものである。
それはまるで、ヒトラーを皮肉ったチャップリンのようだ。
その自嘲的エッセンスは、ユーザーをふるいにかけることになる。
もう2次元から本当に出てこなくていいとか、「2次元が現実」とネタでなく本気で考えているユーザーには、ドリームクラブの方向性は耐えられないんじゃないかと思う。そういう方は、それはそれで、そういうゲームを遊べばいいと思う。そういう需要を満たすコンテンツはたくさんあるので。
実際、ドリームクラブのストーリーも、人生相談ゲーみたいなことになってる。なんか生々しい。バッドエンドはいろいろ精神的ショックがあることで有名であるが、それも含めて愛されている。
なんていうか、「ユートピア思想」では無いんですよね。「現実があってこその夢です」っていうスタンスなんですよ。「アルバイトしてお金を稼いでドリームクラブに通う」というゲームシステムにも現れている。
僕にはギャルゲーをやった経験があんまりないです。プレステ1のToHeartを2,3人だけ攻略したくらい。あんまり長い文字を読む集中力がないんです。アニメのAirなら全部見て泣きました。「デジキャラットファンタジー」とかいうデジコのADVをやったような気がするけど、あれ恋愛要素は無かった気がする。あとMac版の、エヴァのADV「鋼鉄のガールフレンド」ってのを途中までだったか、やったような気がする。それぞれ10年くらい前なのでうろ覚え。なので、自分の中に比較対象がほとんどないので、これは相対評価ではなく、絶対評価になります。
7月24日には、キャラクター(ホストガール)13人全員を集めたライブが開催されます。楽しみです。
http://www.d3p.co.jp/dreamlive2011/
夢を夢と見抜けなければ(ドリームクラブ会員になるのは)難しい。