人とか機械とか

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文化圏と歴史と用語


 従来のガラケーの文化圏の歴史からすると、「メモリ」という単語は、本体に記憶された電話帳、電話発信/着信履歴、メールなどを指す。そもそもガラケー文化圏には、端末のスペックリストの中にRAM容量なんて書いてなかった。

PC文化圏の歴史からすると、メモリとはRAM(主記憶装置)のことを指す。ストレージはHDD、ディスク、ドライブ、ディスクドライブ、などと言われる。

スマートフォンは、そんなガラケー文化圏とPC文化圏が合流したものなので、言葉がごっちゃになっている。ガラケー文化圏の住人からすると、メモリ2GB、ストレージ16GBとか言われても、え2GBとか少なくね?ストレージって何?ってなる。PC文化圏の人間であればすんなり理解ができる。

それが、日経新聞WiiUの記事でやらかした失敗なのかも知れない。

日経新聞が『WiiU』と『PS4』の比較記事を掲載 「WiiUはメモリ32Gと8GでPS4は8G!」
ガジェット通信 http://getnews.jp/archives/291684


自分はガラケーもPCも使っていたが、ガラケー文化圏の絵文字にはどうも好きになれなかった。一時期ちょっとだけ使っていたが。そもそも文字化けするしPCや他社間で使えないし。それに2chねらーなのでAAを使いたがる。そこも文化圏の違いが現れている。女っ気のない学生時代をすごしたし。




マルチパラダイム、マルチ文化圏な人間でないと、(正確に理解・説明するのは)難しい。

お年寄りに「停電」といっても伝わらない場合がある。「電気休み」と伝えれば伝わる可能性がある。昔は電気の供給が不安定だったので、その言葉のとおり「電気休み」があった。計画停電みたいな感じ?現代とは事情が違うけど。

お年寄りに「クラウド」といっても伝わらない場合がある。お仏壇でご先祖様を拝むのも、お墓で拝むのも、対象は同じだろ?と説明すれば分かるはずだ。というような記事をTumblrで見かけた。たしかにその通りだと思う。



九州出身の知り合いがいるのだが、「塩が多くてしょっぱい」ことを「からい」と呼ぶ。
「塩っ辛い」が短縮されたのだろう。自分は「からい」だと唐辛子とかのほうをイメージしてしまう。


日本語むずかしいし、文化圏むずかしい。UIとかUXの話に通じるものがある。




逆の立場のケースを言うと、NHKと日テレがテレビ60周年企画番組を色々やっているけど、コメンテーターの論調が「テレビは当然、すべての家庭にあるもの」という前提が見える。その前提がもう間違ってるなあと思う。「スマホやPCは持っているがテレビ受信するものを持っていない」という人もいる。そういう人がいるという知識を持った人が居たからこそ、震災直後にテレビのNHK放送をネットに中継することができ、有意義なことになった。


マルチ文化圏を知っているか否かは、場合によっては命にも関わるということだ。外国でなくとも、国内にも文化圏は多様にある。

震災で亡くなった外国人の、葬儀の方法もちゃんとやった。って記事もあったね。宗教とか文化によって葬り方も違うからね。