東電の火力発電についてちょっと調べた
イデオロギーと生活インフラは個別の問題だから、イデオロギーがどうであれ生活インフラがどうなってるかを知っておくのは多くの人にとって大事だと思う。 山奥の電気もない小屋で鹿を狩って食って生活してるとかじゃない限りは、ふつうの現代的な生活をしている多くの人にとって関係があるわけで。
東電の火力発電所は3つある。東火力、西火力、中央火力。それぞれの中でも細かくわかれている。
震災で供給力が減ったので、増やした緊急設置電源がある。 (なぜか↑のリストには書いてない。更新が追いついていないのか。)
その、増やした電源のうち、東火力/千葉3号と、中央火力/鹿島7号系列が、ガスタービンだったものに対して増設してコンバインドサイクルにしました。というトピックがあったので、最近興味を持った。
というのも、僕が毎日でんき予報を見てるから目に付いた。
このあいだの東京に雪が降った日の前後、特に寒かったので電力需要もすごい増えていた。実測値のほうでピーク時に95%くらいになっていた。おいおい政府からまた節電要請でるのでは?仕事してるってレベルじゃねーぞ。と危機感を覚えた。
もし仮に関東に寒波がずっと続いたら、その危ない状態が続くってことで。こわい。
火力発電の話
よくわかんないけど火力(ガスタービン)って1基の炉に対して3台のタービンがあるのかな。爆発するのが1箇所あってその圧力で3台のタービン回してるってことかな。
そんで、爆発させたときの圧力しか使ってなかったガスタービンに対してコンバインドサイクル化なので、さらに熱を利用してお湯を沸かして沸騰させた膨張の圧力を利用して2つ目のタービンを回す設備を増設した。増大するエントロピーをなるべく無駄にしないで利用するということ。 温度が高いほうが湯沸しの効率が良くなる。同じ水の量ならより短時間で沸かせるし、同じ時間ならより多くの水を沸かせる。そのぶん水蒸気も増えるので、タービンもたくさん回せるので、でんきが増える。 でも温度が高いぶん装置の負担が増えるんだけど、技術が進んで高熱に耐えられるようになったりして温度あげられてきてる。ってことらしい。1100℃→1300℃→1500℃と世代がすすんで効率あがってるらしい。 クルマのエンジンと同じように爆発だけ利用するガスタービン発電に対して、熱も利用する設備を増設するのは工事が短時間で済みそうだ。既存の設備はそのまま利用できるので。建て増し住宅。
2013/12/02~2014/03/05にかけて、千葉3号の3つの軸、鹿島3号の3つの軸、がそれぞれ完了した。
http://www.tepco.co.jp/forecast/images/info_140305.pdf http://www.tepco.co.jp/forecast/images/info_140205.pdf
千葉3号の3つの軸がコンバインドサイクル化が完了して
33.4x3 → 50.0x3 になったので 100.2 → 150.0 (+49.8)
鹿島7号の3つの軸がコンバインドサイクル化が完了して
26.8x3 → 41.6x3 になったので 80.4 → 124.8 (+44.4)
ということで合計で94.2ふえた。
ちょっと安心。
供給力
火力と原子力だけでなくて、水力とか揚水とか風力とか細かいのがいっぱい集まって供給力。しかも壊れたり増設したりメンテだったりして日々増減してるだろうから、トータルの供給力がどのくらいか調べるのって難しいんだな。
送電網のロスや構成もあるし、発電した場所と消費する場所の距離もあるし。気温や日射といった天候によって送電や変電の効率も変わりそうだ。
物理、因果、トレードオフはとても複雑だなあ。