東方とかボカロとか2
アイマス事件について。
http://dic.nicovideo.jp/a/9%E3%83%BB18%E4%BA%8B%E4%BB%B6
http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52374593.html
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B003V1WILE
http://getnews.jp/archives/77927
その昔
「あしたのジョー」というテレビアニメがあった。力石というキャラクターが死亡したんだけど、人気が高くてファンが沢山いたため、実際にリアルで葬式が執り行われた。
X-JAPANの人が死亡(自殺?)したときには、後追い自殺が発生した。
ひろゆきが以前「ニコニコ動画が無くなったって死にやしないんだから」と言ったがそれは認識が甘いと思う。
ゲームセンターにある丸くてデカいゲーム「戦場の絆」 、これは1プレイ500円もする。トッププレイヤーはいくらお金をかけたか知らないが、クルマが買えるくらいのお金はかかってるらしい。そのトッププレイヤー曰く「クルマにのるよりも、ガンダムに乗りたかった」
アイマスに月30万年間30万かけている人とか聞くけど、アイマスってそんなにカネつぎ込む対象物あるっけ?DLCにも限りがあるし・・。ゲーセンは終わったし。
ネトゲのアカウントを消去されて発狂する子の動画とか、たまに晒されて話題になったりもする。
韓国でネトゲでケンカになって殺人に至ったとか、ネトゲを連日プレーしすぎて過労死したとか。
「クラナドは人生」とまで言わしめた。それは、あながち冗談でもないわけです。
つまり、人生をかけてコンテンツを消費している人が居るんです。
歴史が証明しているわけですよ
だから、コンテンツを提供する側の人間は、そのコンテンツの消費に人生をかけている人間の命を握っているっていう自覚をしたほうがいいと思います。
下手すると自殺幇助(じさつほうじょ)に問われないの?法的にどうなんだろう。間接的な殺人罪? 看過して殺したとかも罪だった気がする。でも逆に、「キャラクターを登場させなければ自殺する」というのは脅迫罪にもなりそうだけど。DSの起動画面の警告みたいな、その、物理的なダメージへの注意も大切だけど、作品の舵取りによる精神的なダメージも大切だと思います。
ディレクターの言い分もわかる。「萌え」じゃなく、あくまで広義の「アイドル育成ゲーム」でありたいという方向性のゲームはアリだと思う。でもそれと同時に、すでにたくさんついて来ている支持層の気持ちを考える必要もあるわけで、まあその2つのバランスを見誤ったと思う。もしくは、別ゲーでやればいいじゃん。と思う。社会人は常に、自分のやりたいことと、周囲から求められるものとの板ばさみである。
例えば対戦格闘ゲームの場合、プレイヤーの目的は対戦にあるので、多少はキャラが変わっても影響は少ない。別キャラでも似た性能ならOKだったりする。しかし、「キャラクターへの愛着」がゲームの魅力の根幹を成している(と感じているユーザーによって支えられている)、このアイドルマスターというゲームでそれをやるのはダメだと思う。あと、その後の展開が神経を逆撫でしすぎ。コミュニティの気持ちを無理解すぎ。あれほどニコニコ動画によって人気が出たのだから、その辺については知識が豊富であると思っていたのだが・・。
JASRACによるMIDI狩り事件、東方厨による荒らしのトラウマなどと比肩する、未来永劫語り継がれる悪夢の仲間入りを果たしてしまった。
「きんもーっ☆」から何も学んでいない。
平野綾の事務所は「声優系」ではなく「役者系」である。その、オタク・メンタリティへの無理解によって引き起こされたであろう事件と似ているのではないか。
ナムコって老舗メーカーだけどギャルゲーを作った経験が浅いと思う。アイマスの前身となった「ゆめりあ」くらいか。もっとさかのぼれば「ワンダーモモ」「ダンシングアイ」あたりか。元々硬派で知られるメーカーである。だからたぶんナムコには「ギャルゲー」とか「萌え」を理解してる人が少ないのではないかと予想する。
だからその、いわゆる「萌え・オタク」っていうユーザー層の特性を理解しないまま迂闊な行動に出て失敗するコンテンツプロバイダーが後を絶たないなぁと思う。リアディゾンもひどいと思った。これはあの「きんもー☆」事件の延長線上にある問題だと思う。どれも同じ「萌えやオタクへの無理解による人災」です。
「そもそも萌えオタク相手に商売なんかしていない」という言い分もあると思います。でも事実上、そういう層があつまってきて支持され、存続してきたのでしょう。にも関わらず、それを無碍にした行為を働いた。
今後はこれらの事から学んでから、「萌えオタク」を相手に商売すべきではないでしょうか。萌えオタクの心を傷つけないためにも。あなたの名誉の為にも。それでみんながwin-winになる為に。
その点、KONAMIは昔からギャルゲー作っているし。ギャルゲーの元祖(?)と言われるときメモを作ったのもKONAMIである。オタク心の掌握についてはプロである。ラブプラスはウォッチしてないからよく知らないけど。
追記 2010-09-27
調子に乗って平野綾事件も持って来ましたが、よく考えたら平野綾事件についてはちょっと性質が違う話なので、アイマス事件とはあまり関係はないとおもいます。補足します。
平野綾事件 個人的ツイート まとめ
http://togetter.com/li/40629
山本弘のSF秘密基地BLOG:「可能性を生み出しただけでアウト」に異議を唱える
http://hirorin.otaden.jp/e127373.html
でもショックが大きくて混乱して感情的になっている人に、そんなに理屈で責めても仕方ないとも思います。その言葉は感情の捌け口であり、開発陣に対して断固反対する意思を共有・団結させるスローガンなのでしょう。ようは「バーカ」とか「死ね」に近い意味で使っている面も大きいと思います。
うーん、いちおう声優はある程度「夢を売る商売」なので、あまりにも夢が無さすぎる行為をしすぎるのは良くないとはおもいます。かといって行き過ぎたことをしたわけでもないとはおもいます。産休しますっていう声優さんもたまにいます。ただ、ついてるファン層的にはショックだったんでしょう。例えばもっと事務所が敏感であれば、ついているファン層の心理を推察できたであろうしそれにそった平野綾の展開もできたハズだとは思います。ただそれを知ってか知らずか分からないですけど、事務所は「役者的な展開」をしたかったのか、同じ事務所の神田うのと恋愛トークとかそういう企画をやったわけです。
だから、事務所に対しておもうのは、「もう少しファンに対して軟着陸な方法が取れたハズではないか」とおもいます。でもファン側については、「んなわけねーだろ夢見すぎ」とおもいます。
御三家の舵の取り方
初音ミクだって開発者にとって予想外の展開を見せた。むしろアイマス以上に、開発者にとってとてつもなく予想外な方向に伸びたと思います。でも、コミュニティはそれなりにうまく行ってますよね。それはキチンとユーザーを見つめているからだと思います。それでいて、「エロは禁止」という、「自分がやりたいこと」もキープしています。まあデPは愚痴ってますが。win-win関係を築こうというバランス感覚は高いですよね。
東方に関してはその点、「公式設定が希薄」という点でコミュニティに貢献してるんだと思います。新作を出すにしても、同じ世界観や既存のキャラクターだったりするので、安心感があります。公式で具体的な設定をしてきたら叩かれるのかも知れない。いや、もはや公式設定すら知らない人も多い(らしい)ので、むしろ公式が何を言おうがどうでもいいのかも知れない。「2次創作の禁止」さえしなければ公式が何しても許されるんじゃね的な雰囲気なんだろうか?
僕はコンテンツ業界については全くの素人です。本職はプログラマです。
インターネットをずーっとウォッチしていて、思ったことを書いているだけです。
話し変わるけど
ニコニコ御三家は、似て非なるもの。
自由度で言うとこの順序になると思う。
東方 >> ボカロ >> アイマス
東方はAndroidマーケットに似ている。ボカロはAppStore。
審査も無く間口が広く好き勝手にできるのが東方。質の低い作品でもやれる。しかしモラルの低さも蔓延。
エロ禁止なのがボカロ。その代わりメジャー・高品質化していき、低品質のクリエイターがやりづらい空気になっている(俺とか)。モラルは高い。
「高モラル・低品質」という層を救うモノがあればいいなあとか 思った。まあ、東方やボカロの片隅でチマチマやればいいんだろうと思う。
関連
東方とかボカロとか1
http://d.hatena.ne.jp/sea-show/20100819/1282151798
平野綾事件 個人的ツイート まとめ
http://togetter.com/li/40629
外部関連
今、アイドルマスターに起こっていること
http://d.hatena.ne.jp/LeonAkasaka/20100921
アイドルマスター2事件が象徴する何か
http://d.hatena.ne.jp/gamella/20100923/1285253294